アシスタント3年目~
つらいと楽しいが共存していた思っていたアシスタント時代も3年目を迎えました。
技術力も上がり、よくしてくれるお客さんも増え、表面的には充実していたであろう3年目の僕。
お客さんにも「いつも元気にやってるよね!」って。
そうみられているのは接客業としてはOK!仕事だからね。プライベートのことは持ち込まないよ。
ただ現実はやめようか考えたこともあったなぁ。
アシスタントってどんなに頑張っても給料が変わらないんですよね。
シャンプーとかを売っても10%しか給料に反映されないし(それじゃ全然足しにならんぞ!)2年間やってきたけどずっと貧乏してたらなんか将来のことまで考えてきて、パチンコ屋の方が効率よく稼げるよね、みたいな。
消去法でディーラーになりたいって言って美容師から逃げようとしてた。
でも美容師を3年続けないとディーラーに転職できないところが多くて。
学校の元担任にも相談しに行ったけど「3年目が一番考えるよね。ディーラーの元教え子に話しといてやるよ」って言ってくれたけど。話は進まず。
今転職できないならあと1年やって3年つづけて転職するかと普通に考えてた。
あと仲良くしてくれた一つ上の先輩が半年で3人ともやめてしまったのも大きかったな。ふつうは教育係の1個上の先輩って仲良くできないんだけど、3人はめっちゃよくしてくれて今でも感謝しています。(一つ下は仲良くない。。。)
やめたことでいきなりアシスタントで一番年上になり、アシスタントリーダー。まとめる係って面倒なんだよなぁ。って思ったりしてたプレッシャーで自分ができてなかったり。
でもこの年に入社した1年目の子が熱い子で、逆にパワーをもらってた。
「オレ、めっちゃ気持ちいシャンプーするんで山田さんはカラーとかブローとかきれいに仕上げてくださいね!!オレたちで店をよくしましょうよ!!」って。
そんな熱くて恥ずかしいことを普通に言ってくるやつが大好きで気が合って、夜遅くまで一緒に練習したり家に泊まりに来させたりして、仲良くやっていた。こいつがいたからまた美容師を続けられたのもあるだろう。
美容師ってお店の狭い人間関係の中で働いてるから気の合う人がいないとホントにつらい。アシスタントなんて(スタイリストのお客さん)っていう意識があるから、お客さんとも本音で話せないというか変な気を遣う。スタイリストになれば指名してくれるという安心感もあり無駄に気を遣わず接客できるのだが。(今となれば仕事とプライベートを割り切って多少人間関係が悪くても流せるけど、まだまだ社会経験が少ない自分にとっては結構つらい思いもあった。実際人間関係が悪くてやめてしまうというのが一般の社会人でも多い理由なのだから小さい美容室ではより影響が強いだろう。)
またこの頃になるとアシスタントとして働いていた人がスタイリストに昇格するというのも何度も見ていてうらやましくもなった。けどスタイリスト昇格してすぐ、アシスタントとスタイリストとのギャップに悩んでもいるようだった。
アシスタントとして働いているときは丁寧に作業をこなす、スタイリストのヘルプという感覚。スタイリストになると自分のお客さんという意識が強くなり、アシスタントに手伝ってもらいそこが思い通りになっていないとストレスに。(当たり前だが。)まだまだお客さんも少ないので混んでるときはアシスタントのヘルプなしで自分だけで回さなければいけない。さらにお客さん少ないから混んでるスタイリストのヘルプもしなければいけない。んで少ない自分のお客さんを長時間待たすことになる。という悪循環。
上からのプレッシャーで「アシスタントに手伝ってもらいたければお客さんを増やせ!」と。
僕はお客さんを散々待たせて次にまたそのお客さんが来てくれるとは思わなかった。
お客さんを待たせるくらいなら予約のセーブをして待ち時間を少なくするべきだと思うし長い時間待たされたら僕なら次は行きたくない。
逆に言えば待たされてもいつでも当日予約が取れるお店としては、「今行きたい」っていうお客さんにとってはいいのかもしれないが。
自分がこの店でスタイリストになりたいという思いが薄れていったのもこの頃。
自分の為というより応援してくれる家族やお客さんにスタイリストになった自分を見てほしいと思うようになったけど、スタイリストになってめっちゃ売り上げるぞ!!っていう気分にはなんかなれなかった。お客さんを散々待たせて平気な顔をしている上の人を見ていたから。